オーバーホール番外編

連日投稿によって、生存確認が取れだした 店長 野々山です。

今日は先のオーバーホール時に行った番外編のお話。

僕の通勤ホイールは、Bontrager Race X Lite(RXL)TLRです。
↓がそのホイールです。

TREKがチューブレスレディとして初めて出したホイールです。

あ、初めての方も多いと思いますのでここで簡単な自己紹介。
僕は8年前にTREKの専門店に勤めて今の今まで、Bontrager以外使った事がありません!

ええ!言わずと知れたBontrager中毒者愛好者です(笑)

さてさて、実は先日のオーバーホールの写真で気付いた方もいたのではないでしょうか?

しれっとホイールが替わっています。

フロントはParagium Elite。リアはAeolus 5D3 TLRです。
フロントのRXLは約半年前、不慮の事故でお亡くなり。
リアは今回、手組で作りました。

リムは2年前、駒沢公園店で勤務されているファンキーT田さんのホイールを弁償修理時に浮いたリムです。

実は分解してみて色々あったんです。

大した事はないのですが、リムが若干歪んでいます。
この程度は、スポークの張り(テンション)で問題なく修正出来ます。

続いてはこちら。
右と左とで形が異なるのにお気付きになれますか?
左側のスポークが捻じれています。
これはチェーンのある側(ドライブ側)のスポークです。

この捻じれは調整時のミスでしょうか?
使い方が悪かったのか?
今となってはどっちでも良いですけど、交換しないといけないレベルです。(^^;

この2点があったので、いっそのこと新しくしてしまえ!!!
って感じで手組に至ったのです。

フリーハブ
リム

運が良い事に、RXLのフリーハブとAeolusのフリーハブは同じ形状のハブを使用していますので、完組で使用していたスポークがそのまま使えます。

データ上はドライブが270mm、ノンドライブが263mmみたいです。

せっかくなので、フリーハブもオーバーホールしておきます。
ベアリングは問題ありませんでしたので写真に納めてありません(笑)

スターラチェットというDT SWISSのお馴染みラチェットが黒汚れていましたので掃除します。

それで、これが綺麗になった時のスターラチェットです。
ノッチ(ギザギザ)の数は16個。
このノッチの数を増やす事が出来るのが何より良くて、ノッチ数を増やすと、巡行性能が格段に上がります。
(個人的には追い風をもらっている時のような感覚がありましたね~)

これは「ギザギザの数が多くなる事で常にホイールに力が加わり続ける」という事なのですが、良い事ばかりではありません。

登りなどの、1踏み1踏み力を込めたいシーンでは、ノッチが少ない時に比べて足が疲れやすくなります。
(この話は、僕のように体重の軽い人や脚力が弱い方に当てはまる話です。)

50mmのホイールなので36ノッチが非常に相性が良いのですが、今回はしませ~ん(笑)

何故って!?

後でも出来ますから!(笑)

スターラチェット部分にスペシャルグリス(DT SWISS製)を塗っておきます。

このグリスは少し粘度があって、かつ滑りもそれなりという走行性能を損なわずグリスもすぐ無くならない。というもの。

もう一つ。マルチパーパスというグリスもあります。
これは、最後に付けるエンドキャップに塗ります。

こちらは粘度が低いグリスで、エンドキャップとホイールアクスルとの擦れを防止する効能があります。
それと防水機能ですかね。

続いてカーボンリムへ。

写真に撮ると非常に見づらいのですが、写真をよく見ると◎(にじゅうまる)になっているのが分かりますかね?

内側の〇がニップルの出口。
スポークのテンション(張り)を上げていくと、ニップルがリムにメリ込んでいきます。

それを防止する対策をしないといけません。

なので、↑の出番です。
その名も「ニップルワッシャー」ちょっと形が付いています。

それとニップルを組み合わせます。
このニップルの正式名称は「インナーニップル」というらしいです。

こんな感じにフュ~ジョンします。
ドラ〇ン〇ール超を見たのでつい(^^;
こうする事で、強度が二倍!ニップルがカーボンリムにメリ込む事を防止します。
ワッシャーが力を分散させてくれるんでしょうね。

あとは、メーカーが推奨するスポークテンションで組み上げて終わり!!

完成したホイールが↓です。

パッと見は普通のホイールです。
普通のホイールを作るだけなら手組をする必要は全くありません。
せっかくやるなら、僕の使い方に合わせなきゃ!

という事で、スポークの組み方を少しいじりました。

TREKが完組ホイールとして出荷してくるホイールはこのクロスが逆になっています。

逆にしてあることで、ドライブ側の強度が増して剛性が上がります。

僕の場合、
①剛性が上がる事でダンシング時では右に倒しにくくなる。
②速度を出すために足に負担が掛かる。
③結果的にロングライドがしにくくなる。

↑になるので、それをやめて。
スポークテンションもメーカー推奨の範囲内で出来るだけ緩めにしてあります。

緩めにしているので、定期的に張り直す必要はありますが、大切な事は乗る事が嫌にならない事!でしょ??

費用は掛かりますが、気になったらスタッフまで手組相談下さいませ~~~

本日のブログ担当:野々山

Follow me!