クロスバイク の ドロップカスタム ~シフト編~

前回に引き続いて。
今回はクロスバイク の ドロップ化。特にシフト(変速部分)にフォーカスを当てて、変速機の互換性についてのお話をします。

前回のブレーキと同じように大切な部分となっていますので、しっかり理解をしておきましょう!


シフトレバー には 種類があるのよ!

総称して、 シフトレバー という言葉を耳にしますが、実は正確ではないんです。
シフトレバー(Shift Lever)
フラットハンドル の 変速レバー の事を指しています。Shimano 略式名称 SL。

ではドロップハンドルでは?

デュアルコントロールレバー(Dual Control Lever)
通称:STI と呼ばれています。STI は Shimano Total Integration の略で、ブレーキ と シフティング 機能を備えたレバーとなっています。Shimano 略式名称 ST。


まずは、ギアの段数を確認しましょう!

ここからが本題です。
という事で、リアホイールに付いているギア(スプロケット)の枚数を確認してみましょう!

例)FX 3 Disc(2019年モデル)

2019年モデルのFX 3 Disc は数えてみると、ギアの枚数が9枚となっています。
STI でこの9段に対応しているのは SORA(ST-R3000)となります。

このSORAの ST-R3000 のモデルと 変速機 の互換性を確認すると、、、

FX 3 Disc の変速機(リアディレイラー)は互換性がない事が分かります。
現状のままでは、STIは使用出来ないという事になりますので、リアディレイラーを交換しなくてはなりません。

交換する際、ギア(スプロケット)の歯数をしっかりと確認しましょう!

今回のスプロケットは11T-34Tの構成の歯数となっています。
リアディレイラーにはそれぞれ、歯数に合わせて種類があります。
リアディレイラーのコードを見ると、「SS」と「GS」と記載があります。
これは、リアディレイラーのケージの長さを表しています。

SS(ショートケージ)の場合

GS(ロングゲージ)の場合
※誤記:ロースプロケットの最大は34Tです。

SS(ショートケージ)の場合は、ローギア(軽いギア)の最大が32Tまでとなっています。
GS(ロングゲージ)の場合は、34Tと少し大きい歯まで対応しています。

今回のFX 3 Discは34Tを採用していますので、GSを使えばイケそうですね。

余談ですが、トップギア(重いギア)はどちらのケージも11Tが1番重く、軽くしても14Tまでとなっています。


ネックはフロントなのよ!

カスタマイズでネックになるのは、意外にフロントとなっています。

FX 3 Disc はフロントギア(チェーンリング)が3枚あります。
このペダルを取り付ける部分(クランク)とギアを合わせて、クランクセットと呼んでいます。

FX 3 Discの歯の構成は「48T/36T/26T」となっています。

SORAのフロント変速機(フロントディレイラー)には、フロントギアが3枚と2枚のモノに対応している商品があります。

これに合わせて、デュアルコントロールレバーも3枚タイプと2枚タイプがあります。
間違わない様に注意が必要です。
ST-R3000 → フロントが2枚
ST-R3503 → フロントが3枚

フロントディレイラーは以下になります。

FD-R3503B(フロントが3枚に対応)

FD-R3000B(フロントが2枚に対応)

4桁の数字の後に記載している「B」というのはBandの略です。
FX 3 Discはフロントの変速機(フロントディレイラー)を取り付ける際にバンド式で止めなくてはいけません。

現状のクランクセットに対応したフロントディレイラーはありませんね。
ギアが3枚のRD-R3503では、トップギアが50Tでなくてはいけません。
逆にギアが2枚対応のRD-R3000では、歯の枚数に対応していません。

こうなると、クランクセットを交換しなくてはなりません。
Shimanoのクランクセットを使う際、BB(ボトムブラケット)も交換が必要になります。


ドロップハンドルでは、STI と ブレーキ の互換性が大事!

前回のおさらいです。
現在付いている、ブレーキSTI互換性があるのかという事もチェックしなくてはなりません。

前回の互換性のチャートの出番です。
↑の写真は ワイヤー引き のブレーキ互換性です。そして↓が 油圧式 のブレーキ互換性です。

ご自身が使っているブレーキが使いたい STI モデルに対応していない場合、ブレーキ交換が必要になります。
その際、使いたい STI に対応している ブレーキを選択しなくてはなりません。
もちろん、車体に取り付けが出来るのかどうか。ということも大事です。

Discブレーキの 台座がないのに、Discブレーキを付けたい!と言っても無理ですから。


最後に!

もう1度流れを確認しておきましょう!

1. 自転車のスプロケット(リアギア)の枚数と構成の確認
2. 自転車のリアディレイラー(リア変速機)の確認
3. 自転車のチェーンリング(フロントギア)の枚数と構成の確認
4. 自転車のフロントディレイラー(フロント変速機)の確認
5. 互換チャートと照らして、対応しているかをチェック!
6. STI と ブレーキの互換性チェック!

これがざっくりとした項目です。

いずれ、FXのドロップカスタマイズを行う事があればブログで紹介してみたいと思います。

 

本日のブログ担当:野々山
nonoyama

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