フィッティング のあれやこれ ~ドロップハンドル 角度調整~

ども。久し振りに フィッティング のお話をしようかと思います。

昨年度、沢山の フィッティング 話をし続けて、少々ネタ切れ感がありましたが、
ひょんなことで、お客様から ハンドル の 取付角度の話を頂きまして。

これをネタに今日はお話をしていきたいと思います。


まえおき

皆さんは、 ドロップ ハンドル の 角度調整 はどのように行っていますか?
というか、そもそも自分ではあまり触らない部分ではあると思います。

当店では、購入時の フィッティング を細かく行っています。
それ以外にも 組立時に微妙な調整を行って組み立てています。

そうして細部に渡って組み立てている事から「非常に乗りやすい」という御言葉を頂く事もしばしば。

非常に乗りやすい セッティング をわざわざ崩す方も稀だと思います。
もちろん、セッティングに不満があって調整する事、色々知りたくてイジる方もいると思います。

やるのは結構! でも、戻せるようにだけはしておいて下さいね。って事で。
どうやって取り付けているかを載せておきます。

スタンダート と そうでないの とありますので両方とも載せておきます。


スタンダート な ドロップハンドル の取付

まずはスタンダードな取付方法です。

真横から見るとこんな感じです。

取り付け方は、 STI を握る部分がフラットになるように取り付けます。
Bontrager の ドロップハンドル 寸法計測方法 も、この状態時で寸法を出しています。(現在の計測方法)

ちなみにこの状態での寸法は、

リーチ が 95mm となっています。
こちらの ハンドル は今で売られていない 旧品 ハンドル 「 トリプル X ライト カーボン VR 」 となります。

このハンドルは2009年当時に販売されていたハンドルですので、今とは計測方法が異なります。

では、昔の計測方法は?

ドロップのエンド部分がフラットになるようにして計測していました。
この計測方法ですと、 リーチ は 85mm となるようです。(カタログ数値)

少々脱線しましたが、 ドロップハンドル の取付方法のスタンダードな方法です。


特殊な取付方法

あえて、特殊な取付方法としました。

このやり方は、主に東日本橋店のみで良く行われている方法です。

昔の計測方法で取付ます。

コツは、 ドロップ の レバー 近くを握りやすくなるように取り付けます。

これには、理由があります。

1つは、リーチが短く出来るということ。

写真の ハンドル は先程と同じ ハンドル です。
写真の撮り方もあるとは思いますが、リーチ は 80mm となっています。
先程の取付方法よりも 15mm 短い状態になっています。

ということは、 ハンドル の取付方だけで、 ステム を 15mm 長く出来るという事です。
逆を返せば、取付方法だけで今よりも 15mm 短くする事も可能という事です。

リーチ を短くする事の意味は、 ステム を伸ばせる事。
ステム を 伸ばせる という事は、それだけ ハンドル 距離 を伸ばせます。
ハンドル 距離 が伸びると、 ドロップハンドル 時でも ハンドル 操舵が安定します。
もちろん、アップライドポジション時にも ハンドル が遠くなりますので、操舵が安定しつつ、握りやすい状態が望めます。

こうなるとアップライド時は クロスバイク のような感じに。
でもドロップ時は、本格的な ロードバイク に。
1つで2度おいしい状態が出来る訳です。

もう1つは、レバー距離が近付くということ。

スタンダード な取り付け方ですと↑の写真のような位置で ブレーキレバー を握ります。

この時の距離は、 83mm。

特殊な取り付け方ですと↑の写真のような握り位置になります。

この時のレバー距離は 80mm となっています。

STI の方でも レバー距離 を短くする事は出来ますが、 ハンドル の取付方でも近付ける事ができます。

これが何なのか?

僕のような掌が大きく、指先が短いという方でも レバー に指先が余裕で届くように出来るんです。
ブレーキ は安全の為にも絶対に、指先が届く位置にあるべきなんです。
ブレーキ の「引きしろ」で調整していた方はそれをしなくて済むんです。


あとがき

こうあるべき。というのは、正直無いように感じています。

では、何が良いのか?

それは、ご自身で選んだら良いと思います。
あくまで、こういうやり方もあるんだよ~
という事を知っておいて頂ければ、何かの時に役に立つと僕は思います。

皆さんが、今よりも自転車をより楽しんで乗って頂ければそれで良いと僕は考えます。

以上!

 

本日のブログ担当:野々山

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