Technology × NINJA
「集団の中に息を潜め、ここぞという勝機を狙う」”Fumy”をモチーフにしたカモフラージュパターンはそう言った意味を持っている。
2018 TREK Worldに特別ゲストとして登壇した”Fumy”こと別府史之選手(TREK Segafredo)はそう語った。
私は、これまでProjectONE(TREKのオーダーフレーム)をご注文頂く皆様には「目立ってなんぼです」とオススメしてきたが、ことプロのレースシーンにあたっては、アタックを読みやすくすることは害でしかない。確かに、マイヨブラン(グランツールで25歳以下の最上位選手に与えられる名誉あるジャージ)が純白のジャージであることに「そう言った意味も含まれて居る」そう考えるのはただのロマンチストだろうか。
最先端テクノロジーから生み出された「Madone9」
「軽く、速く、伸びやかで、乗り心地が良い」誰もが求めるその理想は、そのどれもがトレードオフの関係だ。軽量化だけを求めればフレームパイプは円柱形状が肉薄にできて理想的だが、剛性(硬さ)が強くなりすぎて乗り心地は最悪になり、巡行に苦労する。速さを求めてエアロダイナミクスにだけ特化すれば重量が上がり、加速や登坂、ペダリングに苦労する。快適性だけを求めれば加速のだるい安物バイクが仕上がる。これは今、どのメーカーでも解決したい問題であると思う。
その今であるのに、このMadone9は上記3つの要素をとても高いレベルで両立して見せている。実際にTourMagazinで科学的に証明された。
そして乗る人ならずとも、乗る前の方々へも「そうなのではないか?」「速そう」と、ある種「実感」させ、そのフォルムは誰もが足を止めて見入ってしまう。
作り手の技術や、最先端テクノロジーのなせる技である。そしてそれは「Madone」として脈々と受け継がれた血統、歴史の中にある。
なんのゆかりもないが、技術的な部分にご興味の方へは、個人的に所有している「ロードバイクの科学」をオススメしたい。例えばワイヤー1本の空気抵抗がどれほどの物なのかお分りいただけると思う。そしてワイヤー1本しまうのがどれほど大変なことなのかはご想像にお任せする。
NINJA
どんな食材も調理するシェフによって、美味くもなり不味くもなる。
別府選手のシグネーチャーモデルであるこのバイクは別府選手の思いを貫いたと思う。
“Je sais que je peux” (為せば成る)
トップチューブ上部に描かれた文字。漢字のように見えるが、実は漢字ではない。
Je sais que je peux. 日本語にすると「為せば成る」。別府史之のモットーだ。そのフランス語の文字を組み合わせてあたかも漢字のように表現している。フランスに拠点を置きながらも、日本人としてのアイデンティティも持ちながら活躍する彼の生き方を表している。
ハードな練習やロングライドで疲弊し、ふと視線を下に落としたとき、この言葉があなたを勇気づけてくれるだろう。
南無阿弥陀仏とでも書かれているようで、初めはこれを好きになれなかった。が、目に見えているもの、見えていないもの。大切なのは見えていない実行している部分であることは言うまでもなく、トップチューブに書かれたこの文字が、真に戦うものの姿を現していると思った。
孤独の中、自身を最後に勇気づけるのも自分自身であると。
限定100台
当店では52cmを1台おさえられました。東日本橋店では54cmをおさえています。ご相談ください。
よろしくお願いいたします。