こんにちは、今野です!
いま大注目のディスクロード。そのメンテナンスについて何回かに分けて書いていきます。
今日は、メンテナンスの中でも難易度が低く頻繁に行いたい
「洗車」バイククリーニングについてです。
バイククリーニングの所要時間:慣れれば15分~30分ほど
作業前に知っておきたい注意点
1. ローターとブレーキパッドは「オイルNG」
2. 作業中、ローターで手を切ったり怪我をしないように軍手をしましょう。
3. メンテナンススタンドの取り付けの際は特に注意事項を必ずお読みください。
4. ホイールを外した状態でブレーキレバーを握ってはいけません。
◯ホイールを外す(車体を上下逆さまにすると外しやすいです)
1.チェーンをトップにセットします。
リアの一番小さなギアがトップです。チェーンテンションが下がり、ホイールが外しやすくなります。
2. チェーンステーにカバーを付けましょう。
慣れないと、ローターでフレームを傷つけてしまう事もあるので、チェーンステーになんでも良いので、カバーになるものを取り付けて作業しましょう。
3.ホイールを外す
リアディレーラーを指で押し広げて、ホイールを真っ直ぐ上に引き抜く。ローターがフレームと干渉しないように注意してください。
◯ローターとブレーキパッドを外す
1. ローターを外す
ローターにはクリーナーでも付着して欲しくないので、ローターをまず外しましょう。
汚れていれば、ローターは中性洗剤で水洗いします。
2. ブレーキパッドを外す
注意事項:外したパッドはオイルNGです。洗浄剤も使わないようにしてください。
汚れが目立つようであれば、パッド以外の部分を丁寧に拭き取りましょう。
それではパッドを取り外す順番を写真でご紹介していきます。
ブレーキパッドには左右があるので注意してください。
見落としてしまっても、パッドの裏側にL(左).R(右)と表記があると思います。
注意事項:ホイールを外した状態でブレーキレバーを握らないでください。
◯ダミーハブ、メンテナンススタンドを取り付ける
1. ダミーハブについて
TREKのディスクロードは、リア12mmスルーアクスルなので、パークツールDH-1(ダミーハブ)をうまく流用できます。
ダミーハブからローラーだけを取り外し、スルーアクスルに取り付けます。
2. メンテナンススタンドを取り付ける
注意事項:メンテナンススタンドの取り付けの際、右左の幅を少し広げてから取り付けてください。車輪が入っていないフレームを左右から押すことになりますので、きつい状態だとフレームを痛めてしまう可能性もあります。
M6くらいの頭が大きめのネジに、ビニールテープを2巻ほどすると、Bontrager (DT SWISS)のスルーアクスルにすっぽりと収まり、反レバー側の支えができて、一般的なメンテナンススタンド(当店ではMINOURA DS-30CFB)を取り付けることができます。
これで後輪側の洗車の準備が整いました。
◯ドライブトレインの洗浄
当店では、ワコーズさんによる「洗浄講習会」を行わせていただいておりまして、その内容を今回ご紹介していきます。
必要な道具
・チェーンクリーナー
・フォーミングマルチクリーナー
・チェーンルブ
・ブラシ
左:ワコーズ チェーンクリーナー
右:ワコーズ フォーミングマルチクリーナー
1. チェーンクリーナーで油分を分解
チェーンクリーナーを吹きかけ、ブラシでチェーンのリンクを回転させるように、テンションをかけつつブラッシングします。
クランクや、ディレーラーなども軽くブラッシングします。
ブレーキキャリパーは油汚れがなければ、チェーンクリーナーは吹かなくて良いです。
注意事項:Di2のコネクト端子の部分には直接吹き付けないようにしてください。
2. 軽めに拭き上げ
チェーンクリーナーを拭き取るように軽く拭き上げる
3. フォーミングマルチクリーナーで泡の力で汚れを除去する
フォーミングマルチクリーナーはブレーキキャリパーにも吹き付けて大丈夫です。
4.拭きあげる(2回以上)
下拭きと仕上げ拭き、2回以上拭きましょう。
5. スプロケット
スプロケットも同じように、チェーンクリーナーを吹き付けてブラッシング、その後、一旦乾拭きして、フォーミングマルチクリーナーを吹き付ける。汚れがダラダラとタレ落ちた後、下拭きと仕上げ拭きの2回拭きあげる。
スプロケットの隙間には、左右に引っ張ったウエスの縁を、滑り込ませるようにしてあげると奥まで拭けます。
◯フレームの洗浄
フレームはフォーミングマルチクリーナーのみでOKです。
泡を吹き付け、ウエスで2回拭きあげます。
油っぽい汚れがある場合は、そこだけ先にウエスに染み込ませたチェーンクリーナーで拭き取りましょう。
◯注油
1. チェーンにオイルを注す
1コマ1コマ点眼するタイプと、スプレーで吹き付けるタイプがありますが、ディスクブレーキの場合、点眼するタイプをお勧めします。理由としては、今回ご紹介した方法の場合は関係ありませんが、オイルだけ挿したい時にディスクローターやパッドにオイルが飛び散らないようにしたいからです。
スプロケットには注油する必要はありません。
2. ディレーラーのリンク部分に注油
ディレーラーのパンタグラフにあるリンク部分にも僅かに注油(水置換生のもの。ワコーズ ラスペネなど)をしてあげるとなお良いです。ダクダクに吹き付けるのはNGです。あくまでフォーミングマルチクリーナーをオイルに置き換えてあげて、金属部分に油膜を作る程度でOKです。
注意事項:この場合もDi2では端子部分への注油は避けてください。
いかがでしたでしょうか。
動画では工程のご紹介のため、荒っぽく適当な感じでしたが、しっかりと時間をかけて行っていただければ、驚くほど綺麗になります。
ディスク車の場合、ローターとパッドを事前に外すというところがポイントでした。
ディスクロードだけではありませんが、綺麗なバイクはカッコイイだけでなく、本来のパフォーマンスが発揮できますし、チェーンやギアの磨耗を極力防ぐことにもなります。
面倒という方は、当店でも作業を承れますので、お気軽にお申し付け下さい。
バイククリーニング3,240円(税込)から承っております。
それでは、寒いこの季節も自転車を思いっきり楽しんでください!!
よろしくお願いします。
今野