ロードバイクに乗り始めて最初に覚えたいメンテナンス技術はチューブ交換ではないでしょうか?走れなくなっては仕方ありませんからね!ということで本日のBlogは、チューブ交換の方法を書いていきたいと思います。
ーーーもくじーーー
・走り出す前に
・チューブ交換に必要なもの(携帯するもの)
・パンク発生
・まずは準備(3点)
・パンクしたタイヤをチェック
・ホイールを車体からはずす
・タイヤの左側だけをはずす
・チューブをそのままはずす。ポジションキープ!
・パンク箇所を調べる
・新しいチューブを入れる
・タイヤの中にチューブを収める
・チューブをリム(ホイール)の上に乗せる
・ビードを填める
・リムとビードの間をチェック(空気の充填)
・ホイールをフレームへ戻します
・ホイールとブレーキのクイックリリースレバーを締めます
走り出す前に
パンクのリスクは常に付きまといます。極力パンクのリスクを減らすためにもライド前にしっかりと空気を充填しましょう。それだけで8割くらいのパンクリスクが軽減されます。
適正空気圧はタイヤサイドに書かれています。(ホイールにも限界空気圧が書かれている場合があるので注意が必要です。)概ね、最低空気圧(MIN)と最高空気圧(MAX)が記載されていると思います。その範疇でご自身のフィーリングに合う空気圧を見つけていただけると良いと思います。
チューブ交換に必要なもの(携帯するもの)
・予備のチューブ
・タイヤレバー
・携帯用ポンプ
・CO2レギュレーターポンプ(必要な方は)
・CO2ボンベ(必要な方は)
パンク発生
パンクが発生したら、まずは落ち着きましょう。「何を言っているのだ」と言われるかもしれませんが、慌てて作業をすると良いことはありません。作業ミスで予備チューブをダメにしてしまう可能性もあるので、コーヒー(お茶)を一杯飲むくらいで、落ち着いて作業しましょう。
それでは手順をご説明していきます。
まずは準備(3点)
サイクリングコンピューターやフロントライトなど、ハンドル周りについてるパーツを外します。(無くさないように注意です。)もう一点、ブレーキキャリパー本体についているクイックリリースレバーを全開にします。そうしたらバイクを逆さまに置きます。
1. ハンドル周りのパーツをはずす。
2. ブレーキキャリパーのクイックリリースレバーを全開にする。
3. バイクを逆さまにする。
準備は、この3点です。この後に続く作業を行いやすくするための準備です。
パンクしたタイヤをチェック
大きなガラス片などが刺さったままだと、作業中に思わぬ怪我をしてしまう可能性もあるので、作業前にタイヤをグルッと一周しっかりチェックしましょう。
ホイールを車体からはずす
リアホイールをはずす際、まずはチェーンが後ろのギアの一番小さいギアにかかるよう変速します。
続いて、ホイールのクイックリリースレバーを開きます。
※フロントホイールは脱輪防止用の爪がフロントフォークに付いているため、クイックレバーを開いた状態だけでは外せません。クイックレバーのナット側を爪が当たらないところまで緩めます。
リアホイールをはずす場合、リアディレーラーを下写真のように持ち、ホイールを垂直に引き上げられるスペースを作ります。
タイヤの左側だけをはずす
ここで使用する道具はタイヤレバーです。タイヤレバーを取り出しましょう。
※作業は必ずホイールの左側で行ってください。作業時に、手違いでスプロケット(ギア)で手を切ったり思わぬ怪我をしないためです。
① タイヤレバーのフックとは逆側(爪)で、タイヤビードを引っ掛け、そのままフック側をスポークに引っ掛けます。
※スポークにフックを引っ掛けるので、スポークがある位置、そして引っ掛けるスポークは必ず左側のスポークになるようにしましょう。また、中にあるチューブを一緒に引っ掛けないように注意しましょう。
② 続いて、もう一本のタイヤレバーで、今引っ掛けたスポークの隣のスポークの位置で、同じようにタイヤビードを引っ掛け、ホイールからはずします。2手目はスポークに引っ掛けません。3手目も同じように2手目の隣のスポークの位置で同作業を行い、これを繰り返します。
チューブをそのまま引き出す。ポジションキープ!
タイヤの右側(ビードを外していない側)から、ビードを外した側に、タイヤを押します。
タイヤの中からチューブをつまみ出します。※バルブは最後に垂直に引き抜きます。
タイヤの左側(ビードを外した側)から、ビードを外していない側に、タイヤを引き上げながら押し込み、垂直にバルブを引き抜きます。
引き抜いたチューブの向きを変えないようにしてください。この後パンクの原因を見つける作業を行うためです。
パンク箇所を調べる
ここで使用する道具は携帯ポンプです。携帯ポンプを取り出しましょう。
引き抜いたチューブをホイールの上に乗せ(バルブの位置を合わせて)、携帯用ポンプで空気を入れます。
パンクしている箇所から空気が漏れるので、音がすると思います。
音が鳴らないくらいの非常に小さな穴の場合は、口元にチューブを近づけると、漏れた空気が肌にあたりパンク箇所を見つけることができると思います。
チューブのパンク箇所が見つかったら、チューブとホイールのバルブ箇所を合わせて、タイヤ側にあるであろうパンク原因を見つけます。
まずは目視でチェック、その後に指でなぞって異物がないかチェックしましょう。残留物で手を切らないように注意してください。
刺さったものが抜け落ちている場合もありますし、刺さったものがタイヤに残っている場合もあります。その場合は異物を取り除いてください。
念のため、全体的にタイヤの中をチェックしてください。目視、そして指でなぞるようにチェックします。
新しいチューブを入れる
予備チューブを取り出しましょう。
予備チューブはそのままの状態だと、作業しづらいため、軽く膨らむ程度まで空気を入れましょう。タイヤを左から右に押して、バルブを垂直にホイールへと差し込みます。
タイヤの中にチューブを収める
バルブをホイールに挿したら、飛び出ているチューブをタイヤ(タイヤというところがポイント)の中へ納めていきます。この段階ではリム(ホイール)の上にチューブが乗っている必要はありません。また、この段階ではビードを填めません。
時計回り、反時計回りなど一方方向で入れて行かずに、バルブから左右均等にタイヤへと収めて行ってください。偏って入らないようにするためです。もし、チューブが余ってしまう事があれば、チューブに入っている空気を少し抜きましょう。
チューブをリム(ホイール)に乗せる
タイヤの中にチューブを収めたら、タイヤごとチューブをつまむように引き上げながら、リム(ホイール)の上に乗せていきます。この場合もバルブを中心に左右均等に入れていきましょう。
この段階では、ビードはまだ填めません。
ビードを填める
ここが正念場です。ビードを填めていきます。
バルブの反対側から、左右均等に、タイヤを左側から右側へとヨジルように入れていきます。
バルブ付近になってくるとかなり力が必要になってくると思います。(ケブラービードのタイヤなどはあまり力を入れなくてもスパッと入る場合もあります)
完全には入っていなく、もうここまでしか入らないなぁと言う所までなんとか入れたら、チューブから空気を一旦抜きましょう。
そして、すでに入っているビード側をリムのセンター(車軸)側に押し込みます。
そうすると、入っていなかったビード側に余裕ができて、入れやすくなります。
リムとビードの間をチェック(空気の充填)
失敗しない方法としては、本当に極軽く、チューブが膨らむ程度まで空気を入れます。
そして、タイヤを捩りながら、タイヤビードとリムとの間に、チューブが咬みこんでいないかチェックしましょう。チューブが咬みこんだまま一気に気圧を高めると、そこでバーストしチューブもタイヤもダメになる可能性がありますので、要注意です。
確認ができたら、途中まで空気を充填していきます。途中というのは気圧でいうと1.5~2BAR(20~25PSI)ほど。携帯ポンプにゲージがない場合は、タイヤを指で5mm程度押せるくらいでしょうか。途中で空気の充填をやめてください。
この段階で、タイヤがはみ出しているところ(ビードが外れているところ)がないかチェックしましょう。万が一はみ出したまま一気に気圧を高めるとバーストします。
外れているところがないかチェックできたら、しっかりと空気を充填していきます。
充填し終わったら、ホイールを回転させてみて、グネグネ曲がって入っていないかチェックします。
ホイールをフレームへ戻します
スプロケットを上下のチェーンの間に位置します。一番小さなギアを下側にあるチェーンの上に載せます。
ディレーラーのゲージを持ち上げていくと、自然とホイールが入りたいとことに入ってくれます。
タイヤなどがブレーキなどに干渉して動作が止まってしまう場合もあるので、干渉をそっと取ってあげれば、すんなりいくと思います。
ホイールとブレーキのクイックリリースレバーを締めます
ホイールのクイックは、逆立ち状態ではあまり強く閉めないでください。斜めにホイールが入っているとディレーラーハンガーやフレームを曲げてしまう可能性があるからです。
ホイールのクイックレバーは逆立ち状態の時は軽くホイールが止まるくらいで良いです。自転車を正立させてから本締めします。
☆クイックレバーの適正な硬さ
クイックレバーを90度の位置で指で固定し、ナット側を指できつく締め、レバーを倒し込んだ時の硬さが適正と言われます。
ブレーキキャリパーについているクイックリリースレバーも忘れずに戻しましょう。
乗り出す前に、ブレーキを握ってみてしっかりと制動できるかチェックしてから乗り出しましょう。
これでチューブ交換は完了です!
さぁ、出発!いってらっしゃ〜い!!