フィッティング のあれやこれ ~フレームサイズ~

こんにちは。 いつもフィッティング話の野々山です。

突然ですが、自転車のフレームサイズはどのように選定されているか知っていますか?
疑問に思った事ってありませんか?

逆に、皆さんはどうやってフレームサイズを選定していますか?

身長から割り出す?
サドルの高さから割り出す?
トップチューブから割り出す?
ヘッドチューブから割り出す? etc

様々な方法があります。
今日は、この選定方法についてお話をしておきます。


フレームサイズの選定方法

フレームサイズの選定方法は沢山あります。
代表的なのは、サドルの高さから割り出す方法やトップチューブから割り出す方法でしょうか。

トレックの場合、サドルの高さからフレームサイズを割り出す事が多いです。

ただ、これは自転車店によって採用するか否かは違います。
当店では自転車のサイズを割り出す際に必要としている情報は以下です。

  1. クランクの長さ
  2. BBセンター ~ サドルトップ
  3. サドル座り位置 ~ ブラケット握り

この3つの情報で自転車のフレームサイズを割り出しています。


クランクの長さについて

クランクの長さを知る意味とは、サドルの高さに影響を与えます。

またこの数値は、サドルの前後位置にも影響を与えます。

この数値が違う事で、サドルの高さは最大で15mm、サドルの前後位置は10mm程変わります。

店舗にいて、聞かれる内容として「BBセンターからサドルトップまで○○○mmだとフレームサイズはどれくらい?」

クランク長が分からないとしっかりとした判断が出来ませんが、大体でお答えしています。
ですが、ここまで細かく数値を出して相談されるくらいですから、正確でないと悪いですよね・・・。


BBセンター ~ サドルトップまでについて

クランクの長さが適正だった場合、初めてこの数値が安定します。

BBセンターからサドルトップまでの計測は人によってマチマチですが、僕たちはこのように計測しています。

BBからシートチューブ沿いにサドルのトップまで。

このように測定している理由は、サドルによって少し前下がりで取り付けている場合があります。
また、サドルの先端ですと測ったサドルによって数値が代わる可能性があります。
例として、他メーカーの数値をTREKへ移行させる場合です。

ですので、測り方は細かいですが結構重要です。


サドル座り位置 ~ ブラケット握りまでについて

非常に細かい話です。

ブラケットまでとしている理由は、コラムセンターまでで計測すると、ステムの長さやハンドルの形状によってブラケットまでの距離が大きく変わってしまうからです。

また、シートチューブの延長から数値を出す人がいますが、これはシートチューブアングルというシートチューブの角度によって数値が若干変わってしまいます。
場合によっては、ハンドル距離が以前よりも近くなってしまいます。

また、サドルの先端からの数値で計測する人は、サドルの形状が変われば数値が大きくズレてしまいます。

ロードバイクに良く乗る人程、このちょっとの数字のズレが違和感に繋がります。
ですのでこの距離は、計測ポイントに依存しがちな部分なので非常に重要です。


ここまで計測のお話をしながら、裏切る言い方をします。

フィッティングに熟知している人ほど、フレームサイズに捉われません。

大事なのは、乗っている時に不都合のない数値でセッティングを出すという事です。

この①~③の数字が分かっていれば、例え大きいサイズを選んだとしても、ハンドルの形状やステムの長さで調整が出来ます。

また、小さいサイズでも同じ事が言えます。

この話は、ちょっと誤解を生みやすいので補足しておきますね。

こうした内容を理解している自転車屋さんほど、フィッティングがいい加減。
と思うのは止めて下さい。

このような事をしっかりと理解していれば、乗りたい自転車のラインナップに自分のサイズがない!という方でも諦めなくて済むという事なんです!

例えば、MadoneやDomaneには50cm以下のフレームサイズはありません。
(女性サイズだとある!と言われますが、ここは男性で考えて頂ければ幸いです。。。)

自転車屋さんで、フレームサイズが47cmと出されてしまっていても、50cmに乗る希望はあります。

その希望が僕の持っているフィッティングの技術なんです。

この内容が1人でも多くの悩めるユーザーに届く事を祈ります。

 

本日のブログ担当:野々山

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