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プレスフィットBBユーザー必見!


こんにちは、今野です。今回はプレスフィットBB仕様のバイクユーザー様へ、画期的なアイテムWISHBONE(ウィッシュボーン)BBのご紹介をさせていただきます。メカニックとして大変おすすめです。それはなぜか?少し長くなってしまうかもしれませんが、ご説明も含めご紹介させていただきます。

※プレスフィットBB仕様のバイクというのは、TREK2019年モデルでいうと、下記になります。
・Emonda ALR 全シリーズ
・CheckPoint ALR の全シリーズ
・Crockett 5

早速ですが、ビフォーアフターを動画でご覧ください。

◯ビフォー SHIMANO SM-BB72-41B PRESS FIT 86.5mm Road

ボトルケージの取り付けネジに輪ゴムをつけて、チェーンステーとクランクが水平になる位置から手を離してみて、実験してみました。
こちらの動画で付いているBBはシマノ社製のBBです。約1回転強といった具合です。

 

◯アフター WISHBONE BB86-SH

同じようにボトルケージの取り付けネジに輪ゴムをつけて、チェーンステーとクランクが水平になる位置から手を離してみて実験。
こちらの動画で付いているBBはWISHBONEのBBです。約3回転半強!

回転のスムースさの差は歴然ですね。もちろん価格も歴然に違う(約6倍)ので、比較してしまうとシマノさんがかわいそうなのですが・・
・Shimano SM-BB72-41B PRESS FIT 86.5mm Road 価格:2,987円(税抜)
・WISHBONE BB86-SH セラミックベアリング:18,000円(税抜)

セラミックだから価格も高いし、回転もスムースになるのは当然でしょ?と思われるかもしれませんが、それだけでは「画期的」とは言えませんよね?

実はWISHBONE(ウィッシュボーン)のBBはその構造に秘密があるんです!


左右のベアリングをネジで固定する方式になっているので、クランクシャフトの軸に対して、左右のベアリングが限りなく垂直に近い状態にすることができる。これが私が画期的であると思う理由です。

ちょっとわかりづらいかもしれませんので、(表現が難しいですが)通常のプレスフィットBBを見てみましょう。

シマノさんだけでなく、通常の(?)プレスフィットBBの場合、右のベアリング、左のベアリングが当然独立していて、その間にシーリング用のスリーブをパコッと嵌めるだけの構造になっています。そうなるとどうなるか?

上写真はとても極端に表現していますが、金属のフレームの場合、溶接する際に熱が加わることで、極わずかながらボトムブラケットシェルは歪んでしまいます。これはメーカー云々ではなく避けることはできない自然の摂理です。

上写真はとても極端ですが、これではどれだけ精度の高いクランクシャフトであっても、スムースに回ることはできません。

〜〜〜〜〜〜〜閑話休題〜〜〜〜〜〜〜〜

そもそも、BBシェル(ボトムブラケットシェル)について

 昔からよく使われているアウトボードBBというのは優れた構造であると思います。
BBシェルにネジ切りをしないといけない分、重量は重くなってしまいますが、BBシェルのパイプ(チューブ)が厚い分、熱での歪みが出づらく、左右のベアリングをクランクシャフトに対して垂直になるよう取り付けられることができ、現在も使われ続けていることを考えると、間違いないかなと思います。
ただ、他のチューブと溶接する前のBBシェル単体で手に持ったことがあるのですがBBシェルって結構重いんです。

 私個人の見解ですが、BBシェル左右にネジ切りがされているアウトボードBBタイプのフレームの場合、ネジ切りをする分BBシェルには厚みを持たせなくてはいけないので、重量は重くなり、軽量なバイクを作ろうとした時にプレスフィットBBという構造が生まれたのではないかと思います。

 また別の角度から見たBBとは、これでもかと踏み込んだ力を一番近くで受けるフレーム部位であり、「自転車の心臓部」とも言われるだけあって、強度がとても必要な部位でもあると思います。 円柱形状をしたパイプ(チューブ)を強度を保ったまま軽量化するには大径化する必要があります。

 結局何が言いたいのかと言いますと、軽さと構造的な弊害その微妙な天秤の上で、結果どちらが「速い」のか?部分的な見方では、自転車として、全体としての評価はできないですから、様々なトレードオフの関係性の中、人間が乗って自転車として走った時にどうあるのかが重要だということなので、プレスフィットBBを採用しているメーカーやモデルが悪いとかそういうことではないということです。

 

さて、話を元に戻します。

最初の動画でご覧頂いた通り、プレスフィットの弱点であった部分を見事に克服していると言えるBBがWISHBONE(ウィッシュボーン)の構造だと言えると思います。

BBは「自転車の心臓部」ライダーが出力したパワーを回転抵抗にたくさんロスされてしまうのではなく、ロスを極力抑えしっかりと推進力につなげる最初の重要なパーツです。
特に、走り出しや登坂時の低速の場合には、空気抵抗よりも回転抵抗の方が強い支配率を持っているので、折り返し地点などでのゼロ発進や再加速、ヒルクライムなどには特に有効なパーツと言えます。

セラミックベアリングなので、ある程度高価ではあると思いますが、カーボンホイールにウン十万円とか、そういったことを考えると、タイヤの次に費用対効果も高いと言えるのではないでしょうか?

WISHBONE BB86-SH 18,000円(税抜)

気になられた方は、店頭の試乗車1台にインストールしてみましたので、触って、乗って、お試しいただければと思います。

長文お付き合いいただき、ありがとうございます。みなさまからのお問い合わせお待ちしております。よろしくお願い申し上げます。
今野

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